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クラウドバランス×カイクラCTI連携による業務効率化事例 〜電話対応から始めるDX〜

近年、法律事務所をはじめとする専門サービス業においても、業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められています。特に電話対応業務に関しては、まだまだアナログな対応が多く、情報の取りこぼしや対応ミス、引き継ぎの煩雑さなどが課題となっています。

本日は、法律事務所向けの案件管理クラウド「CloudBalance(クラウドバランス)」と、電話の着信ポップアップ・録音・メモ共有ができるCTI(Computer Telephony Integration)サービス「カイクラ(Kairos3 CTI)」を連携させたことで、どのように業務が改善されたかをご紹介します。


1. 導入前の課題:電話応対が属人化し、情報が案件に紐づかない

ある法律事務所では、以下のような課題を抱えていました。

  • 電話は代表番号に集中し、誰がどの依頼者に対応したかがブラックボックス化している
  • 電話対応メモは付箋紙や紙ノートで残していたため、情報が紛失しやすい
  • 応対履歴が案件管理システムに反映されず、記録の分断が発生
  • 引き継ぎミスにより、依頼者からの信頼を損なう場面もあった

そこで、電話応対業務をシステム上で一元管理し、案件ごとの情報と紐づけたいという要望が高まりました。


2. 解決策:クラウドバランスとカイクラCTIを連携

こうした課題に対し、当社が提案したのが「クラウドバランス」と「カイクラ」の連携です。

クラウドバランスは、法律事務所特化型の業務管理SaaSであり、事件情報・関係者・期日・書類・経過記録などを一元管理できるのが特長です。

カイクラは、以下のような機能を持つクラウド型CTIサービスです。

  • 着信時に顧客情報(氏名・案件名など)をPC画面にポップアップ表示
  • 応対内容の録音・メモ登録
  • 応対履歴をクラウド上に保存し、共有可能

この2つのシステムを連携させることで、「誰が」「誰からの電話を」「いつ受けて」「どのように対応したか」といった記録を、クラウドバランスの案件情報に自動で紐づけることが可能になりました。


3. 導入効果:情報の一元管理と応対品質の向上

連携によって得られた具体的な効果は以下の通りです。

◆ 着信と同時に事件名・依頼者名を確認

着信と同時にポップアップで「○○事件(依頼者:△△様)」と表示されるため、電話を取る前に事前情報を把握できます。慌てずに「△△様、いつもお世話になっております」と応対でき、事務所の印象向上にもつながりました。

◆ 録音・メモが自動で案件に紐づく

カイクラで録音された通話や、対応メモは自動でクラウドバランスの事件情報に連携され、経過記録として保存されます。これにより、「言った・言わない」のトラブルや、後日の確認がスムーズになりました。

◆ 引き継ぎの質が劇的に向上

たとえば「〇〇さんから連絡があったら□□と伝えてください」といった伝言も、カイクラ経由で即座にクラウドバランス上の案件に記録されます。担当者が不在でも、別の職員がスムーズにフォロー可能となり、組織全体での対応力が強化されました。


4. 導入プロセスと工夫したポイント

◆ ① 現在の電話フローの棚卸し

まずは現状の電話の流れを可視化するところからスタートしました。誰が電話を受け、どのようにメモを残し、どこに転記しているのかを確認することで、非効率な部分やボトルネックが明確になりました。

◆ ② 電話番号のDBとクラウドバランスの連携

カイクラの連携には、顧客電話番号をキーとして案件と結びつける仕組みが必要でした。クラウドバランスに登録されている依頼者・相手方・関係者の電話番号情報を活用し、対応する案件を自動で検索・表示する設計を採用しました。

5. 電話を起点にさらなる業務DXへ

今回のCTI連携によって、電話応対業務がクラウド上に集約され、属人的な業務から「チームで対応する業務」へと変わりました。

電話対応は業務全体の入口に過ぎません。しかし、ここを整えることが、法律事務所の生産性と信頼性を大きく高める一歩となるのです。


CTI連携はDXの「最初の一歩」に最適

電話対応業務は、どの事務所でも必ず発生し、かつ手間とストレスがかかりがちな業務です。だからこそ、CTIと業務システムの連携によって、日々のストレスを軽減し、チーム全体の業務品質を底上げすることができます。

クラウドバランスとカイクラの連携は、専門性の高い事務所にこそフィットする仕組みです。もし、現在の電話対応に課題を感じておられるなら、ぜひこの事例を参考に、貴所でも一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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